『マドンナ古文単語』(荻野文子/学研プラス)
『マドンナ古文単語』(荻野文子/学研プラス)
〜昔からある良書、改定後も安定感抜群〜
対象:なるべくコスパ良く最低限の単語をしっかりと学びたい人
キーワード:古文、古文単語
キャッチーなタイトルとは違い、意外と密度はたっぷり。
単語帳系にありがちなのが「途中で投げ出す」こと、じゃないですか?
それでも、マドンナ古文単語の場合、レベル別に進んで行くので途中で投げ出してもある程度の知識は蓄えられるんです。
収録単語数はかなり少ないが、見事!というレベルで絞っています。
細かいポイントも押さえているので入門から早慶上智くらいまでは十分対応可能。ちなみに筆者はこれだけで古文単語そのものの学習を終えましたが特に問題ありませんでした。
もちろん演習で新しく覚える単語もあるでしょうが、それはまた別のお話。
英語と同じように古文でも単語の意味類推には前後の文脈や大きな要素として「古文常識」が必要となります。
本書ではそれらも含めてふわっと使えるレベルで紹介してくれています。
逆に言ってしまえば東大、一橋レベルになるともう一歩先の量が必要になる。しかし、そこまでいくと古典常識や文法の絡みも入ってくるため、とりあえずはこの一冊をマスターして欲しいと思います。
マドンナ系列は、文法・単語・常識と3冊ありますが、それらをマスターすれば、目先の古文で困ることはないでしょう。
他にはフォーミュラや565がありますが、筆者が予備校講師として真っ先におすすめする一冊です。
ちなみに末尾についている単語カードは本当に有能です。
シャッフルすればパターン暗記に陥ることもありません。ぜひ活用して下さい。
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