『Vintage』(篠田重晃・米山達郎/いいずな書店)
『Vintage』(篠田重晃・米山達郎/いいずな書店)
〜英文を“読む”ためにできる、いくつかのこと〜
(ヴィンテージ風の長財布を添えて)
対象:センター試験や中堅私大の英語でしっかりと得点したい方
キーワード:英文法、語法、会話表現、発音・アクセント
ーーーーーーーー
この『Vintage』は、筆者が高校の時に愛用したもの。簡単に言ってしまえば「センター英語第1・2問向け問題集」だ。
頻出文法(時制や仮定法、前置詞・助詞など)から語法、イディオムと続き、会話的表現、よく出るテクニカルターム(専門的な単語)、発音やアクセントなどなど、実際の大学入試問題からピックアップされた1200を超える一行問題が詰まっている。
左側のページに問題が、そして右側のページにすぐさまその問題の要点解説が載っている。答えそのものが載っているわけではなく、あくまでヒントのようなもの。自分で考える余地を残してくれている。(問題によっては、ほとんど答えのようなものもあるが…)
更にうれしいのは、全ての文法問題の例文に対して、しっかりと和訳を載せてくれていることだ。日本語で意味が理解できれば、その構文や単語の意味も一層理解しやすくなるだろう。
さて、この『Vintage』は先に語ったように「文法問題集」だ。
しかし、筆者はこの問題集をこなしていく過程で、なんと長文読解が解けるようになった。
長文読解は、英語の一つの大きな壁でもある。だが、やっていることはいたって簡単だ。
何かしら意味のある文章を「読み」、その内容について聞かれたことについて「答える」。こう言ってしまえば、英語であるというだけで、やっていることは現代文とさほど変わらないのではないか。
少し乱暴な言い方をすればこうだ。「読めれば、解ける。」
センター試験程度のレベルの長文であれば、ただ英語であるというだけで、内容自体は中学受験の国語の文章程度だろう。
(当たり前のようだが、長文が「日本語で読んだようなレベルに読めない」から「内容が理解できず」、そして「解けない」ということだ。)
そして、英文を日本語のように読むということは、ほとんど和訳をするということ。つまり「語彙」・「語法」・「文法」といった要素が、長文問題を解くために貢献してくれる。
『Vintage』には先にも書いたように、各問題の文章の和訳がしっかりと載っているので、それらの要素と和訳とのつながりが把握しやすい。
最初に「センター英語第1・2問向け問題集」とは書いたが、この1冊を上手くモノにすることができれば、センター試験・英語の第4・5・6問の長文読解すらも対応できるだろう。
文法の一行問題に困っている方、また長文読解に躓いている方は、是非手に取ってみてほしい。
(文:点P)
(最初に載せた写真のもの表紙が異なりますが、最新版が出ていたのでそちらのリンクを載せさせて頂きます。)